今年、戦後80周年を迎えた日本。戦後の復興に大きく貢献した日本人の1人が、白洲次郎である。
カントリージェントルマン、白洲次郎に思いを馳せる 戦後80周年企画
文・吉田拓生 写真・長谷川徹
前編では、鹿児島県知覧町の知覧特攻平和会館と、特攻隊員の母と慕われた鳥濱トメさんの富屋食堂に由来するホタル館を訪れ、そこで特攻作戦の全貌と、若き隊員たちの壮絶な最期、そして彼らを支えた人々の情愛に触れた。
戦争と広島と聞くと誰もが市内の中心部に落とされた原爆を連想するだろうが、戦艦大和をはじめ多くの軍艦を生み出した隣の呉も戦争の記憶が強く残る場所だ。
1945年3月10日未明、約300機のB29が深川や浅草の下町地域に飛来して数万発の焼夷弾を投下したことにより、一夜にして10万人ものひとが命を落とした。