スノーモービルメーカーが作ったスリーホイラー

  ここ数年、高速道路や街中で一風変わった3輪の乗り物を目にする機会が増えてきた。その多くが「スリーホイラー」、または「トライク」等と呼ばれる新しいコミューターだ。

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DUKE生誕20周年の解答 KTM 1290 SUPER R

  毎年春に「袖ヶ浦フォレストレースウェイ」を貸し切って行われるKTMのメディア向け試乗会に今年も参加した。今回の目玉は、斬新なスタイルと新設計された75度V型2気筒1301㏄のエンジンが話題の「1290 SUPER R」(車名は1290となる)だ。

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クルマやバイクに文学はあるのか ー 後編

 前号では『クルマやバイクに文学はあるのか』と題し、その前編として、これまでにクルマやオートバイがどのように表現されてきたのか、どう語られてきたのかを振り返ってみた。後編の今回は、クルマやオートバイを乗ることに、文学的といえる要素が含まれているのか、それは、他の文学的存在と同じように、人を突き動かす原動力になり得るのか、というところに迫ってみたい。

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伝統の排気量を復活させた意味 ドゥカティ 899 パニガーレ

 他に類を見ない個性的なスタイルで注目を集めるドゥカティのフラッグシップモデル「1199パニガーレ」の兄弟車である「899パニガーレ」が日本に導入されることになった。一見するとスウィングアームが方持ち式から両側支持に変更されたことや、名称が示すように排気量が下げられたこと以外に「1199パニガーレ」と大きく違う部分は無いように思える。しかし「899パニガーレ」が「1199パニガーレ」と最も異なっているのは、その存在意義だった。

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Rolling 40’s Vol.65 大人始動

 数年前、ある会社を立ち上げた友人が、会社の経営が軌道に乗るまではバイクに乗らないと、長いこと大事にしていたバイクを売り払った。随分と長く一緒に乗ってきた仲間なので、彼の行動は乗り続けていている側の私にはジワリと腹に響いた。

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ミドルツイン+ターボという提案 ~SUZUKI Recursion~

 モーターショーの醍醐味のひとつは、多くのコンセプトモデルを一堂に見ることができることだと思う。コンセプトモデルは、メーカーの提案するメッセージがダイレクトに表現されているので、未来の市販車が予想できる。そういう意味で昨年の「東京モーターショー」は見応えがあった。その中でも個人的に興味の沸いた1台のバイクが存在した。それはスズキ「リカージョン」だ。

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ボーダーレスの時代

カテゴリやジャンルがはっきりしていれば、相手に伝わりやすく、理解されやすい。そして受け入れる側も迷いを持たずにすむ。しかしここ数年、カテゴリの区分けが難しいモノや、新しいジャンルも増えてきた。クルマやオートバイに限った話ではないが、数字だけでは計れない部分や、言葉化しにくいニュアンスこそが判断の決め手だったりもする。感性を研ぎ澄まし、自らの意思や価値観で物事を判断していくことが必要な時代になってきているのだ。

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トヨタの純正カーナビ機能をアプリで手に入れる

 トヨタが純正カーナビのみで展開していた情報を、一般向けサービスへと進化させた。それが、スマートフォン向けテレマティクスサービス「smart G-BOOK」だ。カーナビ機能に留まらないというこのアプリ、果たしてどんな実力を持っているのか。

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欧州でSRが復活した理由

 ヨーロッパでSRが再び販売されることになった。EICMA(ミラノショー)のヤマハブースではスタンダードのSR400と共に、カスタムビルダーによって設えられたカスタムSRが並び、大いに注目を集めていた。SRは’80年代中頃まで、主に〝500〟が欧州に輸出され、ドイツではベストセールスを記録していたこともある。

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クリスマスに本を贈ろう

 大切な誰かに本を贈る。

 それはとても楽しく、そして勇気のいることだ。優れたクルマに哲学を感じ取れるように、どんなものにも作った人の心が込められているには違いないけど、想いを言語によって記述する「本」は、何というか、あからさまなのだ。オープンマイハートなのだ。小心者としては、気に入られなかったら自分を否定されたぐらいの覚悟で贈ったりもするのだが、うまくいけば心の距離が近くなった気にもなれる。季節はクリスマス。魔法の力を借りて、一歩踏み出す勇気を持とうではないか。

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新たなるアガリのバイク VYRUS 984C3 2V

 写真のオートバイの前輪をよく見てほしい。フロントフォークを使用しない「ハブセンターステアリング」と呼ばれる構造になっている。〝ハブセンターステアリング〟といえば、’80年代初頭の世界耐久選手権や、「ロン・ハスラム」が世界GP500㏄クラスで駆ったフランスの「elf(エルフ)」を思い出す人もいるだろう。また市販車においては、「ビモータ」の「tesi(テージ)」が1990年から歴代のシリーズにこの方法を取り入れている。

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125ccで115万円の理由〜Vespa 946

115万円。それが、この「ベスパ946」の価格である。125㏄のスクーターとしては異例に高価だが、イタリア本国でも9000ユーロとなっている。つまり、このところの為替相場に照らし合わせると、相対的にはむしろリーズナブルなほどだ。

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